
コラム
【固定残業制 みなし残業制について 第1編】
三井田事務所コラム
【固定残業制 編 第1編】
【固定残業制、みなし残業制について述べてみましょう。】
いわゆる世間で言われている、固定残業制又はみなし残業制と呼ばれて
いる制度につきましては、過去に色々諸説があり、違法なのか、合法なのか
という問題があります。当社のクライアント様でも、この制度を導入している
会社様は多いのが実態です。
この度、この問題について3月10日に最高裁判所からの判断が示されました。(最二小判令和5年3月10日 1019号)
この内容は、固定残業制やみなし残業制そのものが違法であるという判断ではなく、トラック運送業やタクシー会社に多い、歩合給により、給与総額を決定し、その合計額を基本給・基本歩合給・残業代・その残りを調整手当という内容で支給していくものです。
この制度は、かいつまんで言いますと、どんなに残業時間数が増えても
残業代の金額が増加した分、調整手当を減額していきますので、
給与総額は変わらないという実情です。会社の主張する理論は、
社員Aと 社員Bで 同じ成果を挙げた場合で、社員Aは、残業時間数が
月60時間 社員Bは月20時間という場合に、同じ成果を挙げている社員なのに、社員Aが残業時間数が多いからと言って、給与総額が増えるということは不公平である、という主張です。
私も個人的には、この主張に同意できます。
ただ、このような状況に最高裁は、対価制や明確区分制などという小難しい
言葉を出してきて、基本、否定しております。
裁判官は憲法や法律に拘束されますから労基法が時間を基本として賃金を
支払う概念である以上、仕方ないのかもしれませんが、努力工夫をした社員が報われない制度は、日本の経済発展の足かせにもなりますから、
再検討をしていただきたいと考える今日このごろです。
また 次編以降、この固定残業制・みなし残業制について述べていきたいと思います。 次回へ続く